1/01/2012

東松島の県漁協支所サポーター制導入 「一緒に再興を」

皇室献上の養殖ノリ産地として知られる東松島市大曲浜の県漁協矢本支所が、1口1万円の支援を募り、東日本大震災で被害を受けた浜の再建に充てる「サポーターズクラブ」をつくった。
漁師と交流する機会を設け、支援者に「おらが浜」の意識で復興にかかわってもらう。

クラブは1口から申し込める。支援者に送られる証明書を提示すれば、漁への同行や地引き網体験などの特典がある。今秋を見込む養殖ノリの収穫の見学も予定している。

震災の影響で収穫するノリの質や量が見通せないため、「1口オーナー制度」とは異なり、支援者に収穫物は提供されない。代わりに漁師と支援者が交流する仕組みを整えることで、復興を長期的に支えてもらう狙い。

矢本支所には震災前、130隻の漁船が所属していた。津波で流されるなどして2隻しか残らず、支援や修理を受けたものの、今も10隻にとどまる。支所の建物も被災して使えず、クラブの支援金で番屋の建設などを計画している。

矢本支所の漁業相沢太さん(31)は「支援者とのやりとりを通じ、自分たちがしていることを発信したい。何度も来てもらい、ノリができるまでを見てほしい」と話している。

連絡先はクラブ事務局0225(25)4248。

(河北新報より)